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2006年4月29日 (土)

理事会メンバーのパターン分析

さて、管理組合運営に参加したくないのに、輪番、くじ等でやむなく、理事会メンバーとなる人々がいる。また、そうでなくても積極的に参加してくる人もいる。彼らはどのような行動を取るのか、マンション管理組合理事会の参加者の分類をしてみた。

理事会での合意形成が困難になれば、当然区分所有者全体の合意形成はさらに不可能である。区分所有者とほぼ同じだが、大きく分けて、①積極的に参加する人、②やむ得なく参加する人③文句しか言わない人(混乱型)④全く参加しない人(無関心型)の四パターンに分類できると思われる。

①についてだが、更に権力志向型、ボランティア型の2パターンに分類できる。区分所有者の分類でも書いたが、積極的な人には実は権力・地位への欲求が強く、社会的地位以外に興味がない人もいる。理事長は、管理会社のフロントマンや管理員に指示や命令を出すことが出来る。これは権力志向型には魅力的なポジションである。もし、彼らがマネージング能力にも長けていれば問題はないが、大概は不足している。ところが、区分所有者からは面倒な仕事を引き受けてもらえるありがたい存在であり、一部の区分所有者が彼の行動に疑義を感じたとしても、事実上選挙が行われないため、彼は長老のように理事会に居座ってしまい、彼以外に知識が無い理事会になってしまう可能性がある。区分所有者も出来るだけ自己の負担を減らすために、能力の如何よりも活動に時間を割いてくれるこのような人物に頼ってしまいがちである。そして、彼は管理組合の全権力を握ってしまうことがある。これは、詳細な業務知識が必要となる自主管理マンションに起き易い。実際には積極性と能力は比例しないため理事会運営では揉め事を起こし、対居住者間のトラブル解決ではかえって問題を大きくする事も多い。彼らは、自己の信念への固執が強く、 正しいことへの信念≠ 区分所有者の満足であることが理解できない人も多い。

一方、似ているがボランティア型がいる。彼らは社会的名声を求めているタイプである。無報酬でも組合員からも職務の大きさから尊敬されることに喜びを求めるタイプであり、非常に貴重な人材であろう。

次に②のやむなく参加する人は、区分所有者の項で書いた通り、重要なメンバーに成り得る可能性を秘めている。問題は彼らが理事会に参加せざるを得ない状況にすることである。

③文句しか言わない人(混乱型)は、通常は自己の利益の主張のみなので、他人を説得できないことを知っており、皆の前では意見を述べることは案外少ない。また、意見しても良識派にあっという間に論破されてしまうので、何れ理事会には参加しなくなる。ただ、あまりにも他の理事会メンバーが頼りないと、彼の自己の利益を求めるだけの理事会になってしまう恐れがある。

④全く参加しない人(無関心型)は、管理運営(理事会運営)は暇な人が好きでしていると考える。一見、②のやむなく参加する人と区別がつかない。しかし、継続的に参加要請等を繰り返すと、②との違いは明らかになる。彼らは、管理組合運営とは、「自分の財産を自分で守る」であると言う考えはなく、また、脅かされるはずが無いと考えているのであろう。しかし、参加しなくともよい現制度は彼らに有利(フリーランチが存在している。)であり、今後ますますこの層が増えていくことになろう。

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2006年4月22日 (土)

-マンション管理組合にプロ派遣 (06/04/20日経新聞夕刊17面)-

この記事には-「理事長貸します」・「なり手不足解消に一役」-と副題がついている。

個人的には遂に、これがビジネスとして登場したか、と感慨深いものがある。2年前日経は「管理組合、自立へ模索」を掲載している。この時は、『マンションの管理組合が管理会社に任せきりでなく、自主的に管理・運営に乗り出す動きが広がっている。中には専門的知識を持つ住民による組合も出現、プロも顔負けの手腕を発揮する例もある。』と書いていた。

このように今までマンション管理組合の話になると、マスコミ・行政は必ず「自らの手での管理」を美徳の様に語る。今回の記事でも、本文ではNPOの試みは「役員不足のなり手不在の救世主」かのように書いているにも拘わらず、枠組み記事でフィクション作家の「自分たちの財産は自分たちで守る」という逆の意見を載せ、主張を曖昧にしている。相変わらず、「自らの手での管理」から離れられないのだろう。

このような考えを触れるたびに、管理組合を「自分達が運営すること」と「自分達で運営すること」の違いが判らない議論が多いと思う。

例えば、会社組織で考えた場合、取締役はその会社の運営を自分達でする必要はなく、執行役員に任せればよいのである。管理組合も誰か他の人に運営をしてもらってもなんら問題はなく、その分野の優秀な人達に任せればよいのである。問題は如何に管理監督するかである。

つまり「自分達で運営すること」である。この原則を守ればよいだけだ。管理が出来ないマンションならば誰も運営をしないより、誰かにやってもらったほうがよっぽどマシである。実際にはそのようなマンションが多いのだから社会的にも十分にニーズはあると思う。

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2006年4月15日 (土)

マネージング能力の重要性

問題が起きた時の仲介者にされてしまう理事居住者であり、その問題の「当事者」にされてしまうかもしれないし、対応を誤るとその職を辞めてもそこに居住しにくくなってしまう。場合によっては、訴訟されるリスクさえもある。ところが、この仕事は基本は無報酬(15年調査『役員報酬』では78%が「報酬なし」)である。

管理組合が活性化しているかは理事のマネージング能力で決まる。しかし、そのマネージング能力は「会社経営に匹敵する能力」を要する。先にも述べたが予算規模は通常のマンションでも中小企業並み、数百世帯が居住するタワー型マンションは大手企業に匹敵する規模となる。

本来居住者は、マンション居住者の中にリーダーとしての素質がある方がいれば、「管理組合の経営者」として雇うぐらいの意識を持つべきであろう。この業務を無報酬で行うにはリターンとリスクが見合っておらず、能力ある人が継続的にはおこなうことは困難である。もちろん、ボランティアとして積極的にマンション問題に取り組む人は多い。そのようなマンションは非常に恵まれたマンションであり、他の居住者はそのボランティアに支えられマンション生活をエンジョイしていることを肝に銘じる必要があろう。

区分所有者にリーダーがいなくても、管理会社のフロントマンが非常に有能で理事会を居住者の立場でリードしている場合もある。

これは、『管理状況全体の満足度』の満足の理由が、「管理組合役員が熱心」、「管理会社が良い」、「管理人が良い」となっており、リーダーが理事だけでなく、管理会社のフロントマンや管理員(管理人)である場合も多く、彼らが問題を解決するために努力を行っている成果である。快適なマンションライフを送るには、別に区分所有者がリーダーである必要はないのである。

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2006年4月 8日 (土)

マンション管理組合理事会-「特殊なコミュニティーのリーダー」-

マンション生活を豊かなものにしていくには、専用部分にあわせ、共用部分での生活を如何に快適なものに出来るかに掛かっていよう。よって、共用部分をマネージする管理組合理事メンバーの能力が重要になる。

コミュニティーのリーダー、例えば市長候補は、自らの立候補でそのコミュニティーに対する考えを持ち、それをコミュニティーの参加者に評価してもらう機会がある。また、町内会のように既にそのリーダーの人物像、保持している権力を十分理解し、推薦といった形で選ぶのが普通である。

しかし、管理組合の結成は半強制であり、「コミュニティーとしての成立が不自然」であることは既に述べた。つまり、リーダーを選び出す素地すら整っていないのである。リーダーがどのような素性かも判らないし、マンション運営は独特な知識が必要であるのに、ほとんどの参加者全員は知識がないまま、ノウハウ0からの出発となる。

次回は、理事のマネージング能力の重要性について説明します。

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2006年4月 1日 (土)

居住者が求めている「管理組合」と「理事会」機能

 居住者から見て「管理組合」に何を期待しているのかを推測してみたい。

()  居住者が求めている「管理組合」の機能

 通常の管理業務に加え、管理組合に自治会のような「コミュニティー推進の役割」を求める人たちは多い。「皆が仲良く暮らし、助け合って生きていくこと」は万人の願いであろうが、個が重要視される近年ではその質・量のバランスを取るのが難しい。また、大規模マンションで無い限り自治会用の執行部を設置するのは難しく、その役割を果たすのが「理事会」となるため、輪番制が主体のメンバーでは負担が大きすぎてワークしないことが多い。

()  居住者が求めている「理事会」の機能

 居住者の目は案外厳しい。適切な維持管理執行、管理会社・出入り業者への監督等や、居住者間のトラブル解決、居住後の販売会社との交渉等も求められる。居住者自身が解決できないことや不満の捌け口として理事会にその役割を求めるのである。

理事会方式の歪み

 今まで書いてきたように、区分所有法では業務執行者としての「理事会」を規定している文言はない。条文上はすべて「管理者」となっている。

行政指導に従って「理事会」方式を取っても、標準管理規約では法との整合性を持たせるために、理事会の長である「理事長」を「管理者」と定義している。

筆者はマンション管理問題の大部分はこの「理事会」方式の管理組合活動にあるのではないかと考えている。

そこで、ここでは、まず「理事会」方式のメリット・デメリットを考えていきたい。

()    管理組合理事会方式のメリットとデメリット

管理組合「理事会方式」は、(集合体である)区分所有者が管理運営を行うには、「管理者」という一人の執行者よりも、理事会を作り集団体制で行った方が仕事の分担等が図れ、かつ多数の意見を聞いたうえでの方針決定が行えるため、「管理者」が一人で決めるよりもリスクを抑えるのに適した方法といえよう。

また、15年度調査『役員就任への対応』を見ると「順番なら引き受ける」が68%となっている。これは、輪番制であれば理事会活動に参加するとの裏返しとも言えよう。役員を一度でも行うと管理組合活動に若干でも理解を深めてもらえるチャンスとなるので大きなメリットがある。

しかし、最大のデメリットは、同時にこの輪番制での理事での運営であると思われる。

15年度調査『役員選任方法』を見ると、69%が「抽選・順番で選ばれる」となっている。輪番制では理事会運営ノウハウが残りにくく、管理会社主導の運営になりがちである。また、先送り体制蔓延しやすい。

その上、居住している区分所有者が理事になることが、管理規約上一般的であることから、賃貸化が進んだマンション、区分所有者が高齢化した場合やリゾートマンションでは理事になる人が不足している。そこで、賃貸借人でも理事になれるように規約を改正しているがそれこそ本末転倒である。マンションは自治会ではないのである。「区分所有者」の集まりなのである。

15年度調査の『組合運営の将来の不安』を見ても「区分所有者の高齢化」(45%)、「住宅の賃貸化」(21%)と高い数字が出ている。また、そもそも『組合への無関心層の増加』41%も区分所有者主導の理事会方式の問題点となっていこう。このようなデメリットが内包している「理事会」体制は本当に適切なのかと思えてくるのはわたしだけであろうか。

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